福島県立美術館の常設展示

ART

我が故郷、福島県。地味な県です。
どっぷり東北でもなく、かといって関東でもなく
自分達ではそれほど訛っているとは思ってないけど、
アクセントはほぼ皆無で、
北関東の訛りには親近感を覚える。

そんな、中途半端な「ザ・地方」な県の
美術館にわざわざ足を運ぶ、物好きもそうはいないことでしょう。

だからまぁ、いつもそんなに込まない訳で、
企画展のフロアはそこそこ混雑したとしても、
常設展のフロアは、大抵、静寂に包まれた貸切状態。

そんな福島県立美術館ですが、
実は常設が良いです!

ベン・シャーンとアンドリュー・ワイエスの
良い作品を数点所蔵しており、
常設の最後の展示室にど~んと並んでおります。

ベン・シャーンやアンドリュー・ワイエスがお好きな方であれば、
これを見るためだけに、福島まできてもきっと満足できると思います。

ベン・シャーンは「ラッキードラゴン」「ドレフュス事件 」を代表に
リトグラフや当時のポスターも多数展示されており見応えもあります。

アンドリューワイエスは「松ぼっくり男爵」をはじめ
「ガニング・ロックス」「農場にて」「ドイツ人の住むところ」「そよ風」「冬の水車小屋」と名作がズラリ。

そして、常設の最後に回廊には、
郷土の版画家「斎藤清」の連作がこれまたズラリとならびます。

「えー、ここの並びで最後に「斎藤清」って野暮ったくな~い?」
と、思われた方。笑。
かくいう私もしばらくはそう思っておりました・・・。

斎藤清といえば、冬の会津の景色を描いた作品は、
「あー、よくカレンダーで見かけるやつね」という印象がつよいかと思いますが、もともと、看板屋や新聞社で宣伝ポスターや雑誌表紙を制作する仕事をしていたからか、よく見ると、グラフィック的な感覚で風景やモチーフを切り取った、実はかなりモダンな作風をしていることに気づかされます。

機会があったら、是非のぞかれて見てはいかがでしょうか?

ピックアップ記事

  1. この記事へのコメントはありません。